すっかりブログ更新が滞ってしまっていました。
3月から公私ともに怒涛の変化があり、その対応に追われていた次第です。。。
まぁ、言い訳ですが。。
気を取り直してまたブログの更新もしていければと思っています。気が向いたら私の駄文にお付き合い頂ければ幸いです。
さて、最近の諸々のタスクを処理して過ごしていた私ですが、忙しさの合間に束の間の安らぎを与えてくれるアイテムを購入しました。
それが、「キズミルーペ」。
腕時計技師の方が、腕時計の修理や組み立ての際によく目にはめているアレです。
腕時計愛好家であれば、自身の腕時計を眺めて悦に入る瞬間も多々あるかと思います。
ですが、肉眼で見える解像度には物理的な限界があります。近くでまじまじと見つめても、決して捉えきれない微小な部分があるものです。
近すぎると目のピントも合わないですし。(あ、まさか老眼の始まり・・・?)
ブランドのイメージ映像などでは、ダイアルや各パーツがどアップで映し出され、繊細なダイアルのパターンや仕上げが前面に打ち出される演出が多いですが、あの世界観を自分の肉眼でも体感できるのが、キズミルーペ。
今回は腕時計愛好家は必携のアイテム、キズミルーペをご紹介できればと思います。
キズミルーペとは何か
キズミルーペの”キズミ”は感じで書くと「傷見」。
読んで字の如く、腕時計やジュエリーなどの微細な傷やパーツを拡大して見るための特殊なルーペです。
虫眼鏡のような手持ちのルーペとは違い、キズミルーペならば両手を使えるようになることから、職人さんには重宝されるようです。
キズミルーペで腕時計をもっと楽しむ
まぁ、キズミルーペの機能は、ものを拡大して見せるというただ一点に特化された道具です。乱暴な言い方をすれば、メリットは”細かい部分までよく見える”だけ。
ですが、この肉眼レベルを超えた解像度で腕時計を見ると、普段見慣れていたはずの愛機の新たな魅力に気付けたりするのです。これが愛好家には1番のメリットではないかと思います。
ブランドが出すイメージ映像などでは、腕時計のダイアルや各パーツが超どアップで映し出されることが多いですが、あの世界観が手軽に自宅で楽しめちゃうのです。
キズミルーペ 種類と特徴
一口にキズミルーペと言っても、様々な倍率、材質、頭に巻けるか否かなど、様々な種類があります。
倍率
キズミルーペの倍率は、一般的には5倍〜10倍程度の倍率が使われることが多いようです。
倍率が高くなるほど焦点距離が近くなるので、必然的に腕時計とキズミを近づけることになります。キズミと腕時計をぶつけて傷つけないようにお気をつけください。
趣味の範囲で鑑賞用として使うには、5倍率程度が使いやすいようです。
材質
プラスチック製、木製、金属製など様々な材質で作られています。
自分の好みにあったルーペを使えば、腕時計鑑賞も一際楽しくなるのではないでしょうか。
今回私はプラスチック製の商品を選びました。
軽くて使いやすいこと、掃除のしやすさを考慮してのチョイスです。
価格
本当にピンキリです。
安価なものだと数百円から、高いものだと数万円かかるものもあります。
高額なものはプロ仕様なので、私のような趣味の範囲で腕時計鑑賞に使う分には、もっと安価なものでも十分に事足りるでしょう。
ただし、あまり安すぎるものも安物買いの銭失いになりかねません。
値段と品質が必ずしも正比例するわけではないと思いまが、安価なものは当然相応のコストカットがなされているもの。
肌にあたる部分の処理が粗く、使用中に痛みを感じてしまったり、レンズの精度が低く焦点が合いづらかったりする場合もあるようです。
せっかくの腕時計鑑賞の時間ですので、快適に使えるルーペを使いたいものです。
私の選んだキズミルーペ
前項の点を考慮して今回私が選んだキズミルーペがこちら。
明工舎の5倍率のものです。
他にも、7倍、6倍、4.4倍、3.8倍などの倍率があります。
ルーペはこちら。
価格は高くなかったので、お試し感覚で買ってみました。
目の周りに触れる部分の処理もしっかりされているので、装着した際に違和感や痛みなどはありません。日本ブランドらしい丁寧な作りですね。
キズミルーペで腕時計をのぞいてみた
どんな風に見えるかは百聞は一件にしかずなので、以下の画像をご覧ください。
当たり前ですが、肉眼で見るより細かい部分がよく見える!
インデックスがどれくらいアプライドされているのか改めて確認できたり、なみなみ塗布された夜光塗料の盛り上がりなんぞも、見える見える。
針の仕上げの洗練度を見てみても、各腕時計でけっこう違うものだなと。
肉眼ではぱっと見同じようなポリッシュ仕上げでも、価格帯が低いものだと縁の部分で粗さが見えたりして、なかなか興味深いです。
高額な時計には高いなりのこだわりが隠れているものだと、腹落ちした部分もありました。
神は細部に宿る、そんな言葉が頭によぎりますね。
文字盤に装飾があるタイプだと、拡大しがいがあるというか、パターンの細かい作り込みもよく見えて楽しいですね。Tissot のPRX のダイアルにはクル・ド・パリ装飾が施されているので、その凹凸の深さやエッジの立ち方などが肉眼で見るよりはっきり見え、改めてよくできた時計だなと感心しました。
ただ、写真より実際の見え方の方がずっと精緻な部分まで感知できます。
ルーペのレンズに加えて、iPhoneのカメラレンズも通した見え方になってしまうので、なかなかうまくリアルな見え方を伝えきれないのがもどかしいところです。
まとめ
キズミルーペは、腕時計の細部を観察するための強力なツール。
レンズを通して拡大された愛機を眺めれば、ご自身のコレクションの魅力を再認識させてくれ、腕時計への愛着もさらに増すのではないでしょうか?!
プロ仕様の高価格帯の商品でなければ、比較的手頃な値段で手に入る商品も多いので、とりあえず使ってみるくらいの軽い気持ちで購入できるかと思います。
私は5倍率のルーペを選びましたが、次はもう少し倍率上げたルーペも試してみたいと思っています。7倍か10倍かなぁ。
ぜひご自身にあうキズミルーペを選んで、腕時計の世界をより深く楽しんでみてください!