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オリエント カマスの精度 はクロノメーター級?!

2023年4月22日

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オリエント カマス 精度
Ref: RA-AA0004E

なんとも大それたタイトルだと思われる方も多いでしょう。

高級腕時計においても、クロノメーター認証取得は高精度の謳い文句になるほど、非常に難しい精度基準。

売価5万円を切る安価な機械式時計に、クロノメーターレベルの精度があるわけないだろう
そう思うのが普通だと思います。

しかし、少なくとも私の所有するオリエントのカマスは、クロノメーターに匹敵する精度で日々せっせと時を刻んでくれています。

これは紛れもない事実。

前々から精度が良いなと思っていましたが、実際に記録を取ったことはなかったので、物は試しに数日間の使用精度と平置き精度を計測してみました。
体感レベルで感じていた精度の良さを、改めて数字でしっかり見てみた形になります。

なお、計測にあたっては、目視による時間確認しかしておらず、1秒未満の精度については確認できていません。また、これはあくまで私の所有する一個体の精度記録です。
メーカーの公表精度ではありませんので、悪しからず。

カマスのレビューも過去にしているので、以下の記事もご参考にしてみてください。

クロノメーターとは

精度測定の結果の前に、そもそもクロノメーターとは何か。
簡潔に言えば、スイスのクロノメーター検定協会、通称COSC(Controle Official Suissedes Chronometres)が、時計のムーブメントに対して規定している精度規格のことです。

COSCはスイス公認の由緒ある検定協会。
スイス製時計のムーブメントの精度を保証し、信頼を高めるために厳しい基準を設けて試験を行なっています。ちなみに、同協会はスイス製腕時計のための検定協会なので、審査対象となるのはスイス製ムーブメントのみです。

試験期間は15日間。5つの姿勢差、3温度帯(38℃、23℃、8℃)での精度検定がなされ、平均日差-4秒〜+6秒以内等の基準をクリアした時計のみが、クロノメーター認定を受けることができます。他にも色々と細かい基準が設けられているのですが、概要としてはこの平均日差-4秒〜+6秒以内というのがポイントになるかと思います。

技術の進歩により年々合格する腕時計も増えているものの、それでも合格率は3%ほどとのことで、いまだに狭き門であるのは変わらず。
この審査の厳しさから、クロノメーター認証はスイス腕時計ブランドにとってのステータスであり、商品のダイアルに認証取得の表記をするブランドも数多く存在します。

例えば、ブライトリングは、全ての機械式腕時計に対しクロノメーター認証を取得を実現。この極めて高難易度の偉業達成により、ブライトリングの精度へのこだわりを、時計業界および全世界の消費者に対して知らしめています。

カマス 精度記録 ①:通常使用

では、実際にオリエント カマスの精度 はというと、以下の通りでした。
この精度測定では、デスクワークやショッピングで街をうろついたりと、極々日常的な着用シーンでの精度を記録しています。

着用時間は入浴時間を除く、朝起きてから夜寝るまで。一日16-17時間程度です。



約4日弱の計測で、平均日差は+6.13秒でした。

凄まじい精度ではないでしょうか?!
最初の2日間は、クロノメーター基準の+6秒を切っています。

もちろん、クロノメーター検定と同条件下ではないので、厳密な意味では精度は異なるのかもしれませんが、5万円を切る価格帯の腕時計の精度としては、ありえないほどの高精度だと思います。

また、グラフの通りきれいに、安定してプラス方向に進んでおり、姿勢差や腕の動き、気温差などの影響も少ない安定感あるムーブメントであることが見て取れます。

カマス 精度記録 ②:平置き

続いて平置き精度を計測してみました。
カマスはパワーリザーブが約40時間なので、一日経過ごとにリューズを回して腕時計が止まらないようにしながらの計測となります。

平均日差は8.44秒
十分すぎる結果ではないでしょうか。

着用時での精度の方が良いというのは、普段使い用の腕時計としては頼もしい限りです。
また、着用、平置きともにプラスに進むというのは、時刻調整をする際に非常に楽なので、実用面でも使い勝手の良い腕時計といえますね。

まとめ

これまでも感覚的には精度の良さを感じていたカマスですが、こうして実際に数字にして出してみると、改めてその高精度に驚かされます。精度の観点から見たコストパフォーマンスは尋常ではないレベルです。

と同時に、安価な腕時計であるカマスが、これだけの高精度で動いてしまう現実をどうとらえていいのか・・・少々困惑もしますね。

一つ確実なのは、精度に対する自分の基準がより厳しくなったこと。
高級腕時計ブランドが売り文句にする”高精度”と同レベルの結果を、安価なカマスがサラッと出してしまいました。これにより、カマス以下の精度で価格が何倍もする時計には魅力を感じづらくなりました。数万円で買えるカマスが到達している精度にすら及ばない高級腕時計は、その点だけでマイナスポイントになってしまいます。
腕時計を選ぶ際の評価ポイントは複数ありますが、こと”精度”に関しては、このカマスの結果を超えないと私の中では候補から外れていってしまうことでしょう。

今回の精度測定により、カマスの精度の良さをしっかりと数値として確認できました。
結果は期待以上の高精度で、改めて「買ってよかった」と思っており、今までにも増して愛着が湧いています。
これからも末長く使っていきたいと思います!

なお、冒頭でもお伝えの通り、この結果はあくまで私の所有する一個体の精度結果であり、メーカー公式の精度ではありませんのでご留意ください。

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