腕時計レビュー

【 青サブ 】ROLEX サブマリーナー 126619LB を試着したのでサクッとご紹介

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Rolex 126619LB
Ref: 126619LB

先日、と言っても昨年12月なので日は経っていますが、よく買い物で使っているショッピングモール内のロレックス正規代理店に、フラッっと立ち寄りました。その際、サブマリーナー 126619LB を試着していたのですが、すっかり忘れて今に至っていました・・・
(なお、場所は日本ではありません。)

その日は私自身に何かお目当てがあったわけではなく、妻がデイトジャスト36mmを試着してみたいということで入店。
希望はミントグリーンダイアルの126234だったのですが、あいにく、というか当然(?)、在庫なしとのこと。そのモールは中心地からも少し離れており、観光客などもあまり来ない場所なので少し期待もしたのですが、日本と同じくどこも品薄なのは変わらないようです。

実は私がチューダー ブラックベイ54を購入したのがこのお店で、色々と話をしている流れで私もサブマリーナーの試着をさせてもらうことに。
ステンレスのノンデイトを希望したのですが、あいにくこちらも在庫なし。「代わりに在庫の中で一番イメージが近いものをお持ちします」と出されたのが、ホワイトゴールド製の 126619LB でした。

「まぁ、色味はステンレスとホワイトゴールドで似ているが・・値段が違いすぎる・・」とは思ったものの、せっかくなので試着させてもらいました。

購入する気も全くなかったため、あまり写真も撮らずじまいでしたが、試着できたこと自体がラッキーだったのかもしれないと思い、簡単ですがご紹介させていただきます。

ロレックス 126619LB 誕生まで

サブマリーナー 126619LB

みんな大好きロレックス。その中でもとりわけ人気を博すのがサブマリーナーです。ブランパンのフィフティファゾムスと並び、ダイバーズウォッチの礎を築いた歴史的名作の一つと言える存在ですよね。今でこそダイバーズウォッチには当たり前に備えられている回転ベゼルを、1953年発表時にいち早く取り入れられたサブマリーナーは、当時としては画期的な腕時計だったようです。

外見についても、1953年の初期モデルから基本的なデザインは変わっておらず、いかに完成度の高い製品であったか、推して知るべしといったところでしょうか。

定番モデルはステンレススチールの黒ベゼル、黒文字盤のものですが、私の試着した 126619LB は、素材が18ctホワイトゴールドのラグジュアリーモデル。ケースもブレスレットも全部ホワイトゴールド。
そりゃお値段も張るわけですね・・

歴史を遡ると、ブルーベゼルのサブマリーナー自体は1965年ごろ、イエローゴールド製で初めて登場したようです。それまで無骨なツールウォッチだったサブマリーナーに、突如として金無垢のド派手なモデルが誕生し、当時も愛好家の度肝を抜いていたのでしょうね。

ホワイトゴールド製のサブマリーナーは、ロレックスの商標登録100周年となった2008年に登場。ブルーベゼルにブルー文字盤の組み合わせが、ステンレススチールのモデルと差別化された記念モデルとしての発表でした。

その後、2020年にサブマリーナーのラインナップが一斉にモデルチェンジ。ブルーベゼル×ブルー文字盤の製品はディスコンとなり、ブルーベゼル×黒文字盤の本作、126619LB が誕生しました。

126619LB スペック

サブマリーナー 126619LB ケースサイド
スパッと刀で切り落としたようなシャープなケースサイド

126619LB に限らず、サブマリーナーの基本スペックはモデルに関わらず統一されています。
現行品のケース径は41mm70時間パワーリザーブの自社製自動巻きムーブメント3235を搭載。

重さはホワイトゴールド製のためズッシリとしたヘビー級。フルコマで約240gとのこと。
私はオメガ プラネットオーシャンで重い腕時計には慣れているので、あまり重さは気になりませんでした。重量バランスも良く、心地よい重量感で、「あ〜良い時計を着けているな」と悦に入るにはもってこいかも。

厚みは12.2mm

厚みは12.2mm。ダイバーズウォッチとしては比較的薄い部類に入るのではないでしょうか。実際、着用しても厚みはあまり気になりませんでした。使い勝手は良さそうです。

ベゼルは、耐蝕性に優れた硬いセラミック製の「セラクロムベゼル」。
青色の発色が非常に鮮やかでした。思っていた以上に明るい青でしたね。保護シールがなければ、もっとキラキラと光を反射して輝いていたことでしょう。
ちなみに、ベゼル上の数字と目盛りにはプラチナコーティングが施されているそうです。細かいところもラグジュアリー。

ケース素材がホワイトゴールドなので、ステンレススチールと比べて白っぽい輝きです。ベゼルの明るいブルーも相まって、全体的に明るい印象でしたね。

ですが、正直、隣に置いて見比べなければ、パッと見はステンレススチールとの違いはわかりにくいかもしれません。
ケース素材は華やかなゴールドですが、サテン仕上げが多く、ブラックダイアルということもあり、嫌味な派手さはなく控えめな高級感を醸し出しています。
人にはステンレスと思わせておいて、実は金無垢。密かに着用する自分だけが知り得る秘密を持っているような、ちょっとしたワクワク感も楽しめるかもしれません。

3連ブレスレットのセンターリンクはポリッシュ、外側2コマはサテン仕上げです。

アワーマーカーは、三角形、円形、長方形のみで数字のないシンプルな形状。一切の無駄を省いた引き算の美学を感じます。過不足のない、完成された佇まいですね。

126619LB 
ホワイトゴールドの輝きはステンレススチールより白く明るい印象を与える。

126619LB スペック

・サイズ:直径41mm
・厚み:12.2mm
・重さ:約240g(フルコマ)
・素材:18ct ホワイトゴールド
・ベゼル:60 分目盛り入り逆回転防止、セラクロム、刻印された数字と目盛りはプラチナコーティング
・リューズ:スクリュー式、トリプロック(三重防水システム)
・風防:傷防止サファイアクリスタル、日付表示部にサイクロップレンズ
・防水:300m/1,000フィート防水

・ムーブメント:機械式自動巻き
・キャリバー:完全自社製造のキャリバー3235
・精度:日差 ±2秒(ケーシング後)、高精度クロノメーター (COSC、ケーシング後にロレックス認定)
・振動子:常磁性ブルー パラクロム・ヘアスプリング。高性能パラフレックス ショック・アブソーバ
・パワーリザーブ:70時間
・クラスプ:セーフティキャッチ付オイスターロック、ロレックスグライドロック エクステンションシステム

所感

素材の高級感は抜きにしても、実用性能を突き詰めるべく、改良に改良を重ねられた、ダイバーズウォッチとしてある種の完成形。堂々たる姿。王道にして至高。率直に126619LBは素晴らしい腕時計だと思います。

しかし、いざ自分自身でこの腕時計を買いたいかと問われると、私個人としてはあまり食指が動く対象ではありませんでした。つい数日前まで試着したことも忘れていたくらいです。

もちろん、価格的に買えない、というのも大きな理由かもしれません。2024年2月時点の日本での定価が6,044,500円(税込)。今の私には手の届く金額ではありません。

では、躊躇なく購入できる金銭的余裕を持っていたとして、果たして私はこのモデルを選ぶか?
そう自分に問いかけてみても、答えは”否”。

なぜなら、私がダイバーズウォッチに求めるもの、それはすなわち、ダイビング中に正確に時刻を伝えてダイバーの命を守る、”ツールとしての実用性”、”ガシガシ使える質実剛健さ”。その観点からすると、ホワイトゴールド製の 126619LB は、私がダイバーズウォッチに求めるものとは少々異なるポジションにいる時計だと感じました。

高級感を感じる仕上げや、一部にゴールドが使われる程度は構わないのです。私の所有するオメガのプラネットオーシャンや、チューダーのブラックベイ54などもダイバーズウォッチですが、価格もそれなりにしますし、随所に高級感を感じる仕上げが施されています。
しかし、所詮はステンレススチール製。世の中いたる所で使われている様々なステンレススチール製品と同じく、”使ってなんぼの道具”なわけです。実際に私はプラネットオーシャンを着けて海にも潜ったりしましたし、日常の色々な場面で使用して小傷は無数に付いています。

一方で、同じダイバーズウォッチでも、素材が貴金属のゴールドでは話が変わってきます。読んで字の如く、ゴールドは貴重な金属。硬度も高くないので傷もつきやすいですし、使い倒される前提で生まれた素材ではありません。

私としては、ダイバーズウォッチなどのツールウォッチは、日常生活や実際の作業で腕時計の存在を忘れて作業に集中できる”頼れる脇役”であってほしい。
それが、傷つきやすく高価なゴールド製だと、脇役であるはずの腕時計に傷がつかぬよう、気を配りながら作業をする羽目になり意識が分散されてしまう。本末転倒ではないか、そう思ってしまうのです。

もちろん、高級ブランドのダイバーズウォッチを使って実際にダイビングする人は、非常に少ないことでしょう。ファッションの一部として捉えれば、デザインも洗練されたロレックスのゴールド製ダイバーズウォッチは、装いに華を持たせるのに大きく貢献してくれることは間違いないかもしれません。しかし、私個人の嗜好としては、審美性ではなく実用性能の昇華によって生まれたステンレススチール、そしてその実用前提の素材によって作られたツールウォッチに魅力を感じるようです。
126619LB は、改めてその個人的な好みを再認識する契機を与えてくれました。

まぁ、高くて買えないことへの僻み根性なだけかもしれませんが(笑)
ゴールドだろうがダイヤ入りだろうが、傷など気にせず使い倒すなら素材は関係ない話ですからね。

あとは、ベゼルの色があまり好みではなかったのも興味が薄れた原因かもしれません。ロレックスのHPの画像を見た際はもっと濃い青なのかと思っていましたが、実物はどうも青が明るすぎて、安っぽく見えてしまいました。
同じ青ベゼル×黒ダイアルなら、チューダーのブラックベイ(M79230B-0008)の方が断然好きですね。

126619LB 着用
明るい青色のベゼル


私としては、もし腕時計にラグジュアリーさを求めるのであれば、スポーツウォッチ以外に照準を合わせます。ロレックスではデイトジャストが欲しいと思ったのはその理由から。デイトジャストであれば、私はステンレススチール製のスムースベゼルではなく、ホワイトゴールド製のフルーテッドベゼルが好みで、ブレスレットもジュビリーにしたいと思っています。

と言っても、マラソンする気はないので、気長に出会える日が来ることを願って、これからも時々店舗にお邪魔してみようと思います。

おまけ 〜 デイトジャスト 31mm、36mm

ついでと言ってはなんですが、妻が試着したデイトジャスト31mm、36mmの写真も載せさせていただきます。
ちなみに彼女の腕周りは14cmほどです。

【デイトジャスト31mm Ref: 278271 】
サンレイ、マット、グレインの3つの異なる仕上げが施されたフローラルモチーフダイアル。24個のダイヤモンドがダイアルに散りばめられています。素材はオイスタースチール&エバーローズゴールド。



【デイトジャスト36mm Ref: 126231 】
素材は上記31mmと同じくオイスタースチール&エバーローズゴールド。サンレイ仕上げのダイアルにローマ数字のインデックス。こうして改めて見ると、この組み合わせは私は結構好きかもしれません。


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