腕時計レビュー

気になっていた マイクロブランド の腕時計を購入!

2024年1月21日

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Østersøen Arctic Hvid

2024年も始まったばかりですが、年始早々に腕時計を購入しました。
購入したのは、以前Instagramで見かけてからずっと気になっていた、デンマーク発の マイクロブランド “Nordic Marine Instruments”の”Østersøen Arctic Hvid”(発音が難しくて日本語にできない・・)。


新興の マイクロブランド なので実店舗は持たず、オンライン販売のみ。
決して安くはない買い物である腕時計の購入にあたって、実機を見ずに購入するのは一抹の不安がありました。しかし、自宅を引越ししたこともあり、「心機一転、2024年の景気付けだ!」と無理矢理な理屈で自分自身を鼓舞して購入に至りました。

数日後、手元に届いた実機を手に取ると、予想を超えた大満足!
詳細は後述しますが、このクオリティで日本円にして10万円以下というのは、破格のコストパフォーマンスだと思います。

ぜひこのブランドをもっと知ってもらいたい!と思い、当ブログにてご紹介させていただきます。

  • マイクロブランドに興味がある
  • コストパフォーマンスに優れる腕時計がほしい
  • 北欧デザインが好き
  • 人と被らない腕時計を探している

こんな皆さんのご参考になれば幸いです。

Nordic Marine Instruments について

まずはブランドのご紹介から。
“Nordic Marine Instruments”(以下、NMI)は、デンマークを拠点として2022年にスタートしたブランドです。創業者はマイクロブランドの腕時計販売サイト”Watch Bandit”を運営するMick Jørgensen氏。Watch Banditは、ヨーロッパ向けのマイクロブランド販売でトップクラスのサイトです。

そのMick氏が、自身の生まれ育ったデンマークの文化と高度なクラフトマンシップを融合させ、上質でありながら普段使いに最適なツールウォッチを創る目的でスタートしたのがこのNMIです。

なお、今回私が購入したモデルは同ブランドの二作目のモデルとなります。

いざ、開封

それでは早速腕時計の紹介をしていきましょう。
配送はDHLで送られてきました。DHLのウェブサイトで荷物のトラッキングが可能なので、大切な荷物が今どこにあるのかすぐにわかるのは海外サイトのショッピングでは心強いです。

DHL 梱包
まぁ、DHLの梱包自体は雑ですね・・笑


DHLのいささかラフな袋を開けると、プチプチの緩衝材に包まれた白い箱が。


白い箱かと思ったのですがこちらは包装で、この中にボックス本体が収められていました。
ボックスはこちら。

Nordic Marine Instruments ボックス 正面
ダークグリーンとダークネイビーの中間のような色味のボックス
Nordic Marine Instruments ボックス サイド
開けるのはボックスの右サイドから。

こじんまりとしていますが、なかなか高級感あり、色使いも渋くてかっこいい箱です。


いざ、開封。

Nordic Marine Instruments 外箱 開封


コルクのウォッチケース!
なかなかコルク性のウォッチケースはないので、斬新ですね。自然からインスピレーションを得る北欧デザインならではですね。ちなみにこのコルクはヴィーガンコルクでできているようです。

Nordic Marine Instruments 付属品
付属品たち


ウォッチケースの下には、ブランド名・ロゴ入りの磨き用クロス、コマ調整のドライバー、紙製のカードが同梱されています。



それでは、腕時計本体に参りたいと思います。
ウォッチケースを開けて・・

Nordic Marine Instruments ウォッチケース
ヴィーガンコルクのウォッチケース
ウォッチケース オープン
まだ梱包が。

ウォッチケースを開けてもまだしっかり緩衝材で腕時計が包まれていました。


緩衝材を取り去ると・・

マイクロブランド Nordic Marine Instruments 開封

ついにご尊顔を拝めました。

このウォッチケースはボタンでクッションを留めるタイプではなく、側面の溝に差し込むタイプ
これならケース内で時計が動く心配や、取り出す際に不意に落としたりするリスクも低そう。使い勝手がよさそうです。出し入れも簡単。

ウォッチケース 内部
ユーザーの使い勝手をよく考えられている。

外観・デザイン

北欧らしいミニマルでクリーンなデザイン

創業者のMick Jørgensen氏は、NMIを立ち上げるにあたり彼の生まれ育ったデンマークの文化を腕時計に反映したかったそう。デンマークを含む北欧デザインは、自然や風土からインスピレーションを得たシンプルながら温かみのあるデザインが特徴的。そのDNAはNMIの腕時計にもしっかりと息づいていると感じました。

象徴的なのはダイアルの波模様。
本モデル名である”Østersøen”はデンマーク語で「バルト海」。この腕時計のダイアルにあしらわれたパターンは、バルト海の穏やかな水面をイメージしてデザインされたものになっています。
カラーはダークブルー(2024/1/18現在Sold out)、アイスブルー、ダークグリーン、ホワイトの4色展開。

私が選んだホワイトは”Østersøen Arctic Hvid”。Hvidはデンマーク語で”白”のようです。北欧の冷たい海を彷彿とさせるクリーンな見た目です。

Østersøen Arctic Hvid ダイアル


波模様のダイアルは、外周に示されている分目盛よりも一段高く設置されています。錨を模したロゴマークやインデックスもアプライドされているので、視認性も高く高級感ある仕上がりになっています。
模様も機械的な画一的なものではなく、さざ波の動きを表すように繊細でエレガント。洗練された雰囲気を醸し出しているのではないでしょうか。

個人的にはこの錨のロゴマークがカッコよくてお気に入りポイント。
やっぱりヨーロッパのブランドって、こういうロゴとかマークのデザインは上手いなあと思います。昔のヨーロッパの王家や貴族が使っていた紋章など、脈々と受け継がれてきた歴史と文化が良いデザインを生む土台としてあるのでしょうか。
秒針のお尻の方にも、ロゴマークと同じく錨を模したであろうデザインがさりげなくあしらわれていて、細かいところまで抜かりなく考えられています。

Østersøen Arctic Hvid ロゴ、インデックス
秒針のお尻の方にも錨を彷彿とするデザインがさりげなく。


ノーデイトな点も、デザイン的にもミニマルで左右対称な美しさが際立つとともに、複数本の腕時計を所有する身としてはいちいち日付を合わせる必要がなく◎。

回転ベゼルのデザインも至ってシンプル。
数字の表記は一切なく、15分までは1分ごとの目盛りが付されていますが、それ以降は5分ごとに黒いバーが表示されるのみ。また、ステンレススティール製のベゼルなので、ベゼルが強調されることなく、ケース全体の色味と統一感をもって落ち着いた印象を与えます。つかみがコインエッジになっており、細かく刻まれている点も無骨さが減り、端正な雰囲気作りに一役買っているのではないでしょうか。

ケースバックはソリッドなステンレススティール製。シリアルナンバーも記載されているので、”自分だけの一本感”も感じられます。

Østersøen Arctic Hvid ケースバック

細部に宿る仕上げの美しさ

Østersøen の特筆すべきはその仕上げの丁寧さ。
サテンを主体としながら随所にポリッシュ面を取り入れ、腕時計全体に立体的なコントラストを作り出し高級感ある造りになっています。

まずはケースの縁。
しっかり面取りされたエッジ部分にポリッシュ加工が。このポリッシュ加工をNMIは”Mørk ポリッシュ”と名づけているようで、なんでもMørkはデンマーク語で「黒い・暗い」という意味だそうですが、よく研磨されたポリッシュ面が一定の角度から見ると黒く見えることからこの名がつけられたようです。

Østersøen Arctic Hvid ケース縁 ポリッシュ
ケースエッジのMørkポリッシュ面


ベゼルの下の一段下がった部分にもしっかりとポリッシュ加工が施されています。

ベゼル下 ポリッシュ
ベゼルの下部分もポリッシュ加工されている。


また、Østersøen の特徴的な部分は、ラグ内側も面取りがなされておりそこがポリッシュ加工されている点。
この内側のポリッシュにより細めで長いラグが強調され、ツールウォッチでありながらドレッシーで色気のある雰囲気を醸し出しています。

Østersøen Arctic Hvid ラグ内側 ポリッシュ


ケースサイドは、上述のケースエッジのポリッシュが上部だけでなく下部にも施されており、ポリッシュとサテン加工が交互に施されています。

Østersøen Arctic Hvid ケースサイド 仕上げ
ポリッシュとサテンのコンビネーション

また、リューズにもロゴマークが
ペイントではなくしっかり削り出されており、所有感を満たしてくれるポイントになっているかと。

リューズ ロゴ
リューズにもロゴマーク。

さらに、バックルにも縁部分に面取りがなされ、Mørkポリッシュで研磨が施されています。ロゴマークとブランド名も彫り込まれており、高見えするポイントですね。


総じて、細かい部分までこだわって仕上げられており、10万円以下とは思えない高級感ある見た目をしています。

着用感も良好

普段使いのツールウォッチに求められる大事な要素として、着用感の良さは外せないでしょう。その点もØstersøenは十分な快適さで、違和感なく使っていくことができそうです。

ケース径は40mmとダイバーズウォッチとしては比較的コンパクトにまとまっており、日常使いしやすいサイズです。ラグからラグまでの縦径も48mm。細腕の方でもラグが腕から飛び出ることなく使える長さです。厚みについても、200メートル防水の高い防水性を備えながら11.9mm厚に備えられています。ムーブメントをミヨタの薄型ムーブメント90S5を採用したことで、ケース厚を抑えられたようです。

Østersøen Arctic Hvid 着用
Østersøen Arctic Hvid 着用感2
腕に沿い緩やかなカーブを描くケース形状。
Østersøen Arctic Hvid バックル 着用
バックルのフィット感も良好。長すぎず良かった。


着用するまでは、バックルが少々私の腕には長いかもしれないと不安になったものの、着用してみると長さもちょうどよく腕にピッタリとフィットして一安心。

ブレスレットはラグ幅20mm、そこからブレスレットにかけて16mmまでテーパードしていきます。テーパードしていくことで着用感も良くなる上、見た目にも洗練された印象を与えてくれますね。

ブレスレットのしなりも適度で、クチャっと曲がるタイプなので腕に沿ってしなやかに巻き付き、良好な着用感となっています。コマの角も尖った部分はなく肌に当たって痛みや違和感を感じることはありません。


工作精度も高く、手首を振ったり動かした際もカシャカシャと耳障りな音がなることはありませんでした。安価な腕時計にはカシャカシャと音がなってしまう腕時計もありますが、私はその音がけっこう気になるので、音が鳴らないØstersøen は快適に使用できそうです。

ユーザー目線の嬉しい緒機能

Østersøen が素晴らしいのは、見た目の部分だけではありません。マイクロブランドのリテーラーとして数多くの腕時計を見てきた創業者のMick Jørgensen氏が作っただけあり、ユーザーの求める緒機能がこれでもかと詰め込まれています。まさに痒いところ全てに手が届く感覚。

まずは、クイックチェンジ可能なブレスレット
NMIでも換えのラバーベルトを販売されているので、工具不要でブレスレットをサクッと変更可能です。ラグ幅も20mmと汎用性に富むサイズになっているので、社外品のブレスレットやレザーベルトなどへの変更も容易にできてしまいます。

Østersøen Arctic Hvid クイックチェンジブレスレット
Østersøen Arctic Hvid ブレスレット 無垢材
ちなみに弓管はステンレススティール316Lの無垢材。


また、バックルにも快適な腕時計ライフに重宝するマイクロアジャストメント機構が搭載されています。バックル内側にある”TRYK”と書かれたボタンを押しながらコマを動かすと、3段階でコマが動きブレスレットの長さを微調整できます。工具不要で長さが調整できるのはめちゃくちゃ便利。夏場も冬場も、1日の腕周りの微妙な変化にも数秒で対応可能です。
ちなみにTrykとはデンマーク語で「押す」という意味。



夜光はスーパールミノバBGW9
暗闇でブルーに光り、十分な明るさです。試しにオメガ プラネットオーシャンと比較してみました。ほぼ同じレベルではないでしょうか。

Østersøen Arctic Hvid 夜光
夜光も十分な明るさ。


リューズはねじ込み式。防水性も200mと日常生活では十分すぎるスペック。

回転ベゼルのクリック数も120で申し分なく、クリックの感触も固めで非常にしっかりしています。音も金庫のダイアルを回すような小気味良い音。ベゼルの回転音などが好きな方にも満足いただけるのではないかと思います。

Østersøen Arctic Hvid サファイアクリスタル


風防はサファイアクリスタル。
内面無反射コーティングなので、風防外側のコーティングに傷がつくようなこともなくガシガシ使っていけますね。

不満点はないが無理矢理挙げるとすると・・

正直、不満点はありません。10万円以下で購入できる腕時計として、Østersøen Arctic Hvid は必要十分以上のクオリティ、使い勝手の良さを有しており、もっと高額なブランドと比較しても決して見劣りしないと思っています。
基本的には大満足で、買ってよかったと心底思っています。

ただ、全員に100点満点の腕時計はないと思っているので、あえて気になった点を考えました。
それは、バックルの出っ張り。厚みがあるため少々出っ張っており、セーターなどだと引っかかりそうだなと思った点。まぁ、私はまだ引っかかったりはしていないのですが・・

Østersøen Arctic Hvid バックル 気になる点


無理矢理に挙げているので、実際に使用している限りは全く気になりません。

まとめ〜 マイクロブランド の雄となるか〜

いかがだったでしょうか?
まさに腕時計好きが生み出した腕時計好きのための腕時計。愛好家が望むポイントをガッチリ押さえており、痒いところに手が届いたユーザーファーストで作られている腕時計だと感じています。
仕上げも丁寧にポリッシュとサテンが使い分けられ、細かい部分にも抜かりがありません。

見た目も機能も非常にハイレベルでありながら、価格は81,200円。(USD549.00。円貨は2024年1月時点。)
輸入品となるので配達前にDHLへ関税をオンラインで支払う必要がありますが、2024年1月時点で関税6,580円でした。合計しても87,780円。
9万円を切る価格でこのスペックの腕時計、日本のブランドやスイスブランドで他にあるでしょうか?

価格に対するクオリティは非常に高い、高すぎるレベルにあると思います。

新興の マイクロブランド であるNMIは実店舗がなく、購入するにしても海外サイトからになるので不安を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、決して期待を裏切らない完成度の腕時計だと思います。

昨今はさまざまなマイクロブランドが生まれ、非常に魅力的な腕時計を世に放つブランドもどんどん増えていっています。そんな中でNMIが今後どこまで成長していくのか。一購入者として今後のブランドの成長を応援していきたいと思います。

ご参考として以下のブランドのYoutube動画もご覧ください。

製品スペック

  • サイズ:横 40mm、縦(ラグからラグ)48mm、厚み 11.9mm
  • 色展開:ホワイト、ダークグリーン、アイスブルー、ダークブルー(ブルーは2024年1月時点でSold out)
  • ムーブメント:Miyota 90S5
  • 素材:316L マリングレードステンレススティール
  • 防水性:200 メートル / 660 feet
  • 回転ベゼル:120クリック、 逆回転防止ベゼル
  • リューズ:ねじ込み式
  • 風防:内面無反射コーティング付きフラットサファイアクリスタル
  • 夜光:スーパールミノバ BGW9(ベゼルのティップポイント, インデックス, 時分針および秒針)
  • ブレスレット:316L マリングレードステンレススティール、 無垢材のエンドリンク 、クイックチェンジ機能。ネジピン式。
  • プッシュボタン式バックル、 マイクロアジャストメント機能付き。
  • 付属品:ビーガンコルクトラベルウォッチケース、磨き用布、ブレスレット調整用ドライバー

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