腕時計レビュー

【使用レビュー】オメガ コンステレーション38㎜ シルバーダイアル【第4世代】

2023年4月2日

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オメガ コンステレーション38㎜ レビュー
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オメガというと、NASAの月面着陸プロジェクトに使用されたスピードマスターや、映画007シリーズの主人公ジェームス・ボンドの着用するシーマスターなど、スポーツウォッチ分野での名声、活躍を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、ドレスラインにも数多くの魅力的な腕時計を輩出しているのが、歴史ある腕時計メーカーであるオメガの懐の深さです。むしろ、コレクションの筆頭を飾るのは実はコンステレーションなのです。オメガのHPを見ていただくと、コレクションの紹介はコンステレーションから始まっているのです。

それもそのはず、コンステレーションの文字盤に輝く星のマークは、オメガの精度追求の歴史の象徴。その昔、世界の腕時計メーカーが腕時計の精度を競い合った世界最高峰の舞台「天文台コンクール」にて、コンステレーションは優秀な成績を収めました。腕時計メーカーとしての真髄、「正しく時間を刻む」という役割を担ってきた歴史あるコレクションであるコンステレーション。太古から時間計測と関係の深い”星座”をコレクション名に冠しているのも、オメガがこのコレクションにかける期待値の大きさの表れではないでしょうか。

一目でコンステレーションとわかる特徴的なデザインは、「ドレスウォッチが欲しいがシンプルすぎるデザインは避けたい」「スポーティさも感じるドレスウォッチが欲しい」「ユニークな腕時計が欲しい」という方の琴線に触れるのではないかと思います。かく言う私自身がこのタイプで、仕事で使える三針のシルバーダイアルのドレスウォッチを探している中で、複数の候補の中から最終的にデザインでコンステレーションに決めました。

使用を開始して約7ヶ月、実際に日々使用して感じたことをレビューいたします。ご参考になれば幸いです。

デザイン

唯一無二のデザイン

コンステレーションの象徴とも言えるのがベゼルの「4本の爪」。一目見ればコンステレーションのそれとわかるこの四つ爪は、他の腕時計にはない独創性を感じるポイントになっています。また、ベゼルに配されたローマ数字やケースのハーフムーンファセットシームレスにケースとつながる滑らかなブレスレットなど、コンステレーションには特徴的なデザインコードが散りばめられています。コンステレーションを選ばれる方の多くは、この唯一無二のデザインに心を奪われた方が多いのではないでしょうか。

ただ、一方でこのデザインは決して万人受けするものではないのも事実。端的に言ってしまえば、ちょっとクセのある変わったデザインです。私自身は、購入検討時に候補に入れていた他の腕時計にはない、この特徴的なデザインが気に入り購入の決め手となりましたが、逆にこのデザインによって選択肢から外す方も多いだろうなというのが正直な印象です。

繊細かつ大胆、優美さに秘めた剛健さ

コンステレーションはオメガの中でも女性用としての人気が高いモデル。1982年の「コンステレーション・マンハッタン」から特徴的な四つ爪のデザインが採用され、レディースウォッチとしての人気を博して行った背景もあるでしょうが、この腕時計のもつエレガントさや優美なデザイン、繊細な仕上げを見ると、女性に人気が出るのもうなづけます。
しかし、細部に目を凝らしてみると、意外とスポーティな魅力も兼ね備えた腕時計です。
第3世代の通称”ダブルイーグル”から受け継ぐデザインコードは、このモデルのアイコンである四つ爪を平たく幅広なものへ変更。上品でシンプルな造形ながら、力強い印象も与えています。また、一直線にベゼルまで伸びる針は、短針・長針ともに太くたくましく、ルミノバも相まって針だけ見ればそのままスポーツウォッチに使われてもおかしくないかもしれません。この針の与えるスポーティさも、私にとっては魅力の一つです。なお、ルミノバはインデックス部分にも配されているので、暗所でも時刻確認が可能となっています。

実はこの腕時計を購入する際、最新モデルである第5世代も検討していました。しかし、より優美さと洗練さにデザインが振れていった最新モデルよりも、このスポーティな針の造形、最新モデル以上高い防水性(10気圧防水)パワーリザーブ(60時間)に惹かれ、あえて一つ前の第四世代を私は選びました。
※最新モデルは5気圧防水、55時間パワーリザーブ

選択肢の豊富さ

ステンレススティール以外にもゴールドを使用したモデル、コンビ、ダイアモンド装飾のあるモデルなど、素材やダイアルカラー、ダイアルの仕上げのバリエーションも豊富で選択肢が多いのもコンステレーションの魅力の一つです。
サイズ展開も豊富なの性別、年齢を問わず幅広い方をターゲットに展開されているコレクションとなっています。

着用感

コンステレーションを初めて試着した際に感じたのは、「意外に重い」でした。
洗練されたデザインが特徴のドレスウォッチであることから、勝手に軽い腕時計をイメージして試着に臨んだ私。お店のスタッフの方から腕時計を受け取った瞬間、予想外のずっしり感から思わず「おっ」と声が出そうになったのを覚えています。

フルコマ状態の製品重量は約160g。一般的な腕時計の重さが100〜150gと言われているので、腕時計全体の中でも比較的重め、ドレスウォッチの中ではさらに重い部類に入ることでしょう。厚みも12.5㎜あるので、ドレスウォッチとしては決して薄い腕時計とはならないでしょう。

しかし、実際に使い始めて週3回ほど着用していますが、重さはほとんど気になりません。約16㎝の私の手首サイズにはちょうど良い38㎜のケースサイズ、ラグからラグの短さ、低く抑えられた重心、ケースと一体型のブレスレットの滑らかさにより、腕と一体化したような自然な着け心地を与えてくれる腕時計です。

また、後述の仕上げの部分でも触れますが、ブレスレットやケースの仕上げが秀逸なので角が当たって痛みを感じたりするようなこともありません。ブレスレットやケースの目の細かいサテン仕上げもサラサラとして、まるでシルクのような滑らかな感触を与えてくれ、着用感の良さに貢献するポイントとなっています。

仕上げ

腕時計の高級感に大きく寄与する仕上げ。コンステレーションに施された仕上げは、他のオメガのコレクションと比較しても、細かいこだわりが随所に散りばめられた非常にクオリティの高い仕上が施されています。

まずはサテン仕上げ。コンステレーションの大部分は非常に目の細かいサテン仕上げが施されています。この筋目の細かさによって腕時計全体に明るさが増すというか、ステンレススティールの銀色を超えてプラチナのように白い輝きが増し、非常に高級感溢れる仕上げとなっています。繊細なサテン仕上げは見た目も肌触りもシルクのような滑らかさで、スベスベとしていていつまでも触っていたくなる仕上がりです。

比較対象として、オメガのプラネットオーシャンとPRXとのサテン仕上げの緻密さを比較してみました。どちらもコンステレーションの筋目の方が圧倒的に細かく、繊細なのがおわかりいただけるかと思います。PRXは価格帯があまりに違いますが・・・・。



また、ブレスレットのコマ同士をつなげるリンクやベゼルの4本の爪、ベゼルの縁、リューズにはポリッシュ仕上げが施されています。サテン仕上げが繊細かつ丁寧に施されているので、ポリッシュ仕上げの輝きがより一層際立ち、立体感は抜群です。

その丁寧な仕上げはもちろんダイアルにも。
本当に、本当に美しいサンレイ仕上げです。写真では伝わり切れないので、実物をぜひ見ていただきたいです。多くの腕時計はダイアル中心からサンレイが始まりますが、コンステレーションではダイアルの中心からではなく、ダイアル下段の星のエンブレムからサンレイが始まります。そのため、他の腕時計とは異なり非対称にサンレイが煌めき、光の当たり方で様々な表情を見せてくれるのです。
ダイアルのシルバーカラーも、夕暮れ時やオレンジがかったライトの下ではシャンパンゴールドのように見え、一つの時計で二つのダイアルカラーを楽しめる瞬間も。

ダイアル自体の仕上げだけでなく、インデックスの仕上げも素晴らしい。中央、左右と3面の多面的にカットされたインデックスは、左右側面の上辺が直線ではなくカーブしているため、前後左右、どの角度から腕時計を眺めてもキラキラと光を反射します。インデックス自体は比較的しっかりとした作りで太さもあるのですが、この多面的なカットと曲線がインデックスに柔和さを与えているので、無骨になりすぎない絶妙なバランスを醸成しています。

また、台形型のデイトウィンドウにもポリッシュされた縁取りがありますが、ダイアル内側の辺とダイアル外側の辺は直線ではなく、ダイアル外周のカーブと同じくカーブした作りになっています。なんと芸が細かいことでしょうか。インデックスの端を結んでいくと見えない円ができますが、その円の形を崩すことないようデザインされているこのデイトウィンドウのカーブに、オメガの細部への徹底的なこだわりが垣間見れるような気がします。

ムーブメント・精度

ムーブメントはコーアクシャルキャリバー8500。
クロノメーター認証を受けた高機能キャリバーです。時針だけを動かせるタイムゾーン機能もついているので、海外出張や旅行で時差がある場合も楽に時刻調整ができるのはありがたいですね。
ケースバックはサファイアクリスタルのシースルー仕様なので、オメガ十八番のコーアクシャルキャリバーをじっくりと眺めることも可能です。

コンステレーション コーアクシャルキャリバー8500

着用シーン

コンステレーションはドレスのカテゴリーに入る腕時計です。そのため、どんな服装にも合う万能型の腕時計ではなく、基本的にはフォーマルな服装が合う時計だと思います。Tシャツ、短パンにサンダルを履いてコンステレーションを着けても、恐らく腕時計だけが浮いたチグハグな印象になってしまうかと。無骨なアイテムやカジュアル感の強いアイテムとは相性が悪いと思います。

私も着用する機会はほとんどビジネスシーン。オフの日に着用する場合でも、シャツやジャケットなどを着ている日だけの使用です。しかし、ただ単に”フォーマルな服装なら似合う”というわけでもないと感じています。ここがこの腕時計のコーディネイトの難しさかと思います。繊細な仕上げが施されたブレスレットや、醸し出す優美な雰囲気に調和する服装、コーディネイトを意識された方が良いかも知れません。コンステレーションの持つこの一面が男性より女性に人気が偏る要因かもしれません。
ご職業や服装の好みによっては合わない場面も出てくる腕時計なので、ご検討される際はご自身のライフスタイルと照らし合わせ、着用シーンを事前に思い描いた方がよいかと思います。

コンステレーション 着用イメージ

まとめ

四つ爪とローマ数字を配したベゼルを筆頭に特徴的なデザインのオメガ コンステレーション。その丁寧な仕上げの美しさと、オメガの精度の追求の象徴としての歴史性から、コレクションの中でも先鋒を担う腕時計です。
デザインの優美さ、繊細さから女性に人気を博していますが、随所に力強さを感じるスポーティな意匠も加えられており、クロノメーターをクリアしたコーアクシャルムーブメント、10気圧防水など、性別問わず日常使いできるスペックも兼ね備えた隠れた逸品だと思います。
スペックは申し分ないので、この特徴的なデザインが好きか嫌いかが好みの分かれ道になるかと思います。デザインが好きとなれば、他に代わりになる腕時計もあまりないので迷うことは少ないかもしれません。
むしろ、迷うのはコンステレーションと決めてからでしょうか。サイズや素材、ダイアルデザインが豊富なので、じっくり自分に合うモデルを探すのも楽しいかと思います。

コンステレーション

Ref:123.10.38.21.02.001

【スペック】

  • キャリバー: オメガ 8500
  • 自動巻きムーブメント、コーアクシャル エスケープメント。フリースプラングテンプ、並列に配された2つの 香箱、両方向回転による自動巻き。 コート・ド・ジュ ネーブ装飾による独特なアラベスク模様を施した、ブ リッジとローター。
  • パワーリザーブ: 60 時間
  • おおよその製品総重量: 160 g
  • ラグの間のサイズ: 25 mm
  • 厚さ: 12.5 mm
  • ケース: ステンレススティール
  • ケース直径: 38 mm
  • 防水: 10 気圧 (100 メートル / 330 フィート)
  • クリスタル風防: 両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラス
  • 素材: ステンレススティール
  • クラスプの種類: バタフライクラスプ
引用:https://www.omegawatches.jp

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