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腕時計のフィット感の最適解は?

2023年10月8日

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今回は私の中では気になり続けている問題について書きたいと思います。

それは、「腕時計のフィット感の最適解」

唐突な質問ですが、皆さんは腕時計を手首のどの位置に、どの程度のキツさで着けていらっしゃいますか?

私がこの腕時計の位置が気になり始めたのは、ステンレスブレスレットのオメガ プラネットオーシャンを着用するようになってから。
それ以前は腕時計に格段の興味があったわけでもなく、また、ケース自体が軽く、フィト感も調整しやすいレザーストラップの腕時計をしていたので、腕時計のフィット感など露ほども考えたことがありませんでした。
当時、職場の上司がロレックスのオイスターパーペチュアルを着用していたのですが、たびたび腕を振って腕時計の位置をずらしているのを見て、”なんでゆるいならもっとキツくしないんだろ・・”と疑問に思っていた記憶があります。メタルブレスとレザーベルトでは根本的にフィット感が異なることもよくわかっていなかったのです。

とどのつまり、腕時計をどこの位置でどのように着用しようが、着用者本人の好みの問題ではあります。また、腕と時計だけで完結しているわけではなく、着用者のキャラクターやファッション、雰囲気などとの総合的な統一感も重要だと思います。
ですが、理論上の”正しさ”はないものの、洋服と同じく身にまとうものである以上、付け心地や見た目の美しさの観点から一定のスタンダードは存在するのではないでしょうか?

恐らく、私同様にご自身の腕時計の装着位置やフィット感に関して最適解を探している方も少なくないと思います。
そんな方々へ、一つの参考事例として私の好みやその理由をお伝えできればと思います。

骨の上か下か

尺骨茎状突起
尺骨茎状突起

手首関節の外側、上の写真の赤マル部分にある骨を「尺骨茎状突起」と呼ぶそうです。突起の長さは2〜6ミリだそうで、手首という人体の中で比較的小さなパーツにおける存在感はなかなかのもの。個人差はあれど、誰しもがこの出っ張った骨を持っており、手首周りで最も幅が出やすい箇所だと思います。

この尺骨茎状突起を境に、前腕側に腕時計を着けるか、手のひら側に着けるかで好みが分かれるところ。

腕時計メーカーの広告や着用イメージの写真だと、手のひら側にちょうど手首関節に巻き付くように装着されたものが多い気がします。
こちらの方が見栄えが良いのでしょう。ワイシャツなど長袖の袖口からチラリと腕時計が見えるには、この位置に腕時計がないとそもそも見えません。

ただ、私は尺骨茎状突起を超えて手のひら側に時計があるのが苦手。基本的に骨より前腕側で留まるようにブレスレット調整をします。
腕時計のブレスレット右端が骨にかかるくらいのイメージでしょうか。

敬遠する理由は、手首の可動域が狭まり手首が動かしにくいため。
バッグを持つ時、何かに手をかける時など、日常生活の中で手首を動かすことは多いものです。意識していれば、事前に腕を振って時計を前腕側に移動させてから作業を行うこともできますが、殊に無意識で手首を動かそうとする際は、手首関節に腕時計があると手首が思うように動かせず作業に支障が出ます。特に手首を甲側に反らす動きが全然できません。

骨より手の甲寄り
尺骨茎状突起より手の甲側に着けると手首が反らせられないので苦手。


支障というと大袈裟ですが、転んだりして咄嗟に床に手を着く瞬間などでは、装着している自分自身の怪我もそうですし、何より腕時計のブレスレットやストラップを故障させてしまう気がしてなりません。私なんぞは心配性なので、腕時計が骨より手のひら側に来てしまうと「いま転んだらこの時計のバックルは弾け飛ぶな・・」と、そそくさと前腕側に戻してしまいます。

キツめか、緩めか

結論から言うと、私の好みはキツめのフィット感。
尺骨茎状突起がストッパーとなって腕時計が手のひら側に下がらない程度のキツさにしたいと思っています。

一般的には「ブレスレットとの間に人差し指一本入る程度」がフィット感の目安とされています。ですが、手首が細めな私の場合は、人差し指が入るくらいの隙間をあけると少々緩すぎる。そのため小指の第一関節くらいまで入るくらがちょうど良く感じます。



一方でキツ過ぎるのも腕時計にも自分の体にも良くありません。
ブレスレットやストラップに常にストレスをかける状態になり、摩耗や変形を進めてしまいます。身体にとっても皮膚を強く圧迫し続けてしまうので、血流を阻害することになってしまいます。腕の太さは体調や気候などにより若干の変化は日常茶飯事。通常時にキツめに設定すると、むくんだりした場合にキツ過ぎなんてことも。
腕時計をしてしばらくして外した際に、手に赤く跡がつくのはキツすぎるサインだそうです。実際、それくらいキツイと着けていても違和感ありますね。

個人的な好みのフィットは、手のひらを広げ手の甲側に反らせた状態、ちょうど机の上などに手をついたりする時の手首の状態でジャストなフィット感
腕の太さは動きに伴う筋肉の収縮によって、手のひらを閉じた状態より広げた状態の方が太くなり、さらに手の甲側に反らすとさらに太くなります。
この状態でジャストだと圧迫感もなく、かといって緩いということもなく個人的にはちょうど良い感じです。

裏スケか否か


時計のケースと腕とが接着するケース裏面の素材によっても装着感は変わります。
ムーブメントの見える、通称”裏スケ”の腕時計の場合、ケース裏の素材がサファイヤクリスタルや無機ガラスなどが多いかと思います。これらの場合、汗ばんだ時などに腕と腕時計がぺったりと貼りつくように感じることも多いかと思います。

この貼りつく感覚は好き嫌いが分かれるところでもありますが、滑りにくいということはすなわちブレスレットやストラップの調整を幾分緩めても、狙った位置で腕時計を留めておきやすいということになります。

ケースの大きさ、重さ

ケースの大きさ、重さも装着感に大きく影響します。
一般論としては重くて大きくて分厚いケースの腕時計よりも、軽くて小さな薄い腕時計の方が装着感では軍配が上がることが多いでしょう。
もちろん重いからといって一概に装着感が悪くなるようなことはなく、ケース重量とブレスレットやクラスプの重量バランスが良ければ、実際の重量を感じさせにくい場合も多々あります。

オメガ プラネットオーシャン 装着感
プラネットオーシャンはケース径43.5ミリ、厚さ17ミリとデカ厚で重いケースを持つが、しっかりとした重みのあるブレスレットを備えているので、バランスよく重量が分散され違和感なく装着できる。

しかし、重い時計をゆるく装着していると、腕の動きに合わせてケースが振り子のように暴れ回り、手首周りに遠心力を感じることとなります。私にとって腕時計は装飾品の意味合いもあるものの、根本的には「道具」
使うはずの道具にこちらが気を取られるのはあまり好みません。そのため、ケース径の大きい時計、重い時計はその他の腕時計よりも腕にフィットするよう若干タイトめに調整し、違和感を感じにくいようにしています。

そもそも、大きくて重い腕時計にはツールウォッチを出自とする腕時計が多いと思います。
例えば真っ先に頭に浮かぶのは、ダイバーズウォッチ。
実際にダイビングに使用する際はウェットスーツの上から着用されますが、様々な写真を見てみるとダイバーの皆さんは大概、腕時計を前腕寄りの位置にピッタリとはめていらっしゃる印象です。ケース径が大きければ当然手首関節部分に装着すると、手首の可動域に干渉しますし、手を反らせる度にリュウズが手の甲にガンガンぶつかって痛みすら感じることもあります。水中での作業時に腕時計が腕の上で遊んでしまうと作業に支障をきたすでしょうから、実務上の実利を取るとやはりキツめに「尺骨茎状突起」の上側に着けるのが理にかなっているのではないかと思います。

まとめ(私個人的の好み)

上記のフィット感についてはあくまで私の好みです。これが正解だとも思っておりません。
軽くて薄い時計をゆるめに着けて、手首をサッと返しつつ時間を確認する姿なんて最高に格好いい瞬間だと思っています。私も時々ゆるめに着けて、シャカシャカっと手首を振って時計を見るのを楽しんだりしています。
ただ、よほどの腕時計好き同士でないと腕時計のフィット感について議論するなんてことは日常ではないと思いますので、一腕時計好きとしてどなたかの参考になればいいなと思います。

【個人的な好み まとめ】

  • 着用箇所は「尺骨茎状突起」の上、前腕側。
  • 腕時計と腕に小指第一関節が入る程度の余裕を持たせる
  • 手のひらを広げて反らせた状態でジャストが目安
  • ケースバックの素材によりキツさを微調整
  • 大きい、重い腕時計はタイトフィットの方がベター。ただし、ヘッドとブレスレットのバランスも大事
ブラックベイ54 フィット感
このくらいの場所が好み

追伸

前回のブログ更新からだいぶ時間が経ってしましました。
ブログは継続すること自体が難しいと言われていますが、開始早々にしてその危機に陥ってしまい反省です。

ブログを半ば放置してしまって1ヶ月半。「元々少ない閲覧者数も今となってはもはや風前の灯火だろうな。見られてないならやめちゃうか」と、自分自身に引導を渡すつもりで閲覧データを確認しました。しかし、予想に反し、閲覧いただいた人数が減るどころか以前より増えているではないですか・・・!
本当にありがたく嬉しい限りです。少なからぬ方々に読んで頂けていると知ることができ、俄然、ブログを続ける意欲を再燃させることができました。
ブログも腕時計歴も浅く初心者丸出しの私ですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

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